Kyoto Medical Talk☆ 中田克哉さん

2023.09.20

4月から毎週水曜日、歴史と伝統を誇る「京都府立医科大学」の先生をお招きし、
専門分野についてお伺いするコーナー「Kyoto Medical Talk」

今日は、「京都府立医科大学 附属病院」の放射線技術課
技師長の中田克哉さんをスタジオにお迎えし、
【放射線技師のお仕事ってなに?をテーマにお話を伺いました。

『放射線技師』とは、病院などの医療機関において、
医師の指示のもとで放射線を用いて検査及び治療業務に
必要な機器やシステムなどを行う、
国家資格を有する高度医療職のことです。

がんの診療にも放射線は用いられます。
放射線をレントゲンの100倍ぐらい強力にすると、細胞が
死んでしまうくらいの威力になります。
これでがん細胞だけを狙い打ちすれば、がん治療ができます。
放射線技師は、このミリ単位の精度を補償するための機械の管理を
することになります。
今は、「リニアック」というコンピュータ制御の精密な装置で治療するのが
当たり前になってきています。
京都府立病院の「リニアック」は、今年の春から最新式の治療装置に
更新されました。
そしてもうひとつに、京都で唯一の「陽子線治療」を行っています。
まだ日本に20ケ所ぐらいしかない先進的な治療ですが、
2019年開始から、すでに1000人ぐらいのがん患者さんに、
治療を受けていただいています。

他にも「ラジオアイソトープ」という、放射線物質を使って検査や治療を行います。
これは専用の施設が必要なので、比較的大きな規模の病院でしかできません。
放射線物質は、常に放射線を出し続ける物質なので、
法律で厳しく規制して、安全に取り扱いをしていますが、
この検査に関わっている人は、ある程度ひばくしてしまうことは避けられません。

エックス線が発見されて、まだ150年ぐらいしかたっていませんが、
現代の医療に画像診断は不可欠になっています。
ただし、日本人の医療から受けるひばく量の多さは、
世界1という報告もあって、放射線検査にブレーキをかける動きもあります。
特に子どもさんなどの場合は、放射線検査は慎重に受けるべきというのが、
世界の常識になっているということも知っておく必要性があります。

 

放送詳しくはコチラから

皆さんからの質問・疑問・相談などメッセージをお待ちしています。

メッセージはコチラから

京都府立医科大学のHPがコチラから

goTop