CONSUMER SUPPORT

20121218

火曜日限定コーナー「CONSUMER SUPPORT」では、
「消費者問題」をキーワードに、
消費者問題の専門家や有識者をゲストにお迎えして、
被害の実態・問題点・救済方法をわかりやすくお届けしていきます。
第3回目のテーマは「せっけんを使ったらアレルギーになった!」です。

  
スタジオには、適格消費者団体京都消費者契約ネットワークの事務局員で
弁護士でもある「増田朋記」さんを お迎えしました。
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Q.今日のテーマ「石鹸によるアレルギー被害」とは、どんな問題ですか?

A.問題となっているのは、通信販売で購入したり、友達から譲ってもらったりして、
美容石鹸を使用していた方が、これまでは全くアレルギーなどなかったのに、
突然小麦アレルギーの症状を発症するようになってしまったというものです。

 

Q.どのような人が被害に遭われているんでしょうか。

A.美容石鹸ということもあり、女性の被害者が非常に多いです。
ただ、年齢は10代の方もいれば、70代の方もいて様々です。
地域的にも北海道から沖縄まで全国各地で被害が発生しています。
被害者の数は裁判に参加している人だけでも全国で1000人を超えています。

Q.被害の内容はどのようなものですか?

A.今問題となっている事件では、美容石鹸の中に含まれている
「加水分解コムギ末」という成分が被害の原因となっています。
典型的な被害の場合には、まずこの成分に対するアレルギーを発症します。
いわば石鹸そのものに対するアレルギーですね。
石鹸を使うと眼のかゆみや皮膚のかゆみ・鼻炎症状などが出るようになるんです。
そして、問題なのは、被害者の多くが石鹸そのものに対するアレルギーだけではなく、
食べ物としての小麦に対するアレルギーまで発症することです。
石鹸を使わなくなっても、小麦の含まれた食べ物を食べると同じ様に、
眼や顔のかゆみや腫れ、鼻炎症状などが出てしまうのです。
症状の重い人は、血圧低下、ふらつき、呼吸困難などの症状が出て、
救急車で運ばれたという人もたくさんいます。
このアレルギー症状は運動誘発性というもので、
小麦を食べた後に運動を行うと発症するのですが、
運動といっても少し歩いた程度で発症する人もいますし、
体調が悪ければ全く運動していなくても発症することもあるんです。
ですから、実際には多くの被害者が、
小麦を食べること自体を避けて生活せざるを得ない状況になってしまっています。

Q.小麦を食べられなくなるというのはとても困りますね。

A.そうなんです。
小麦というのは、パンやうどんのように明らかな小麦食品だけでなく、
カレーや天ぷら、唐揚げ、ハンバーグ、ソーセージなど
多くの食品に含まれています。
ですから、小麦を避けるとなると外食はほとんどできなくなってしまいますし、
家でも、家族とは別に自分用の食事を作らなくてはならない場合もあります。
仕事や家事、日常生活に与える影響は非常に大きいものです。
また、一度でも重い症状が出た被害者は、
アレルギーの発症で、まさに死ぬような苦しみを経験していますから、
再発の恐怖が大きいですし、多くの被害者が発症に備えて、
アレルギー症状を抑える薬を常に携帯しています。
食べることというのは人間の最も基本的な活動の一つですが、
被害者にとっては、それが常に苦痛や恐怖の対象となってしまうのです。

Q.そうした被害に対してどのような救済がなされているのでしょうか??

A.今のところ、石鹸を販売した会社から、
一部の被害者にお見舞金名目でお金が支払われていますが、
小麦が食べられなくなってしまうという被害の重大さからすれば、
とてもわずかなもので、本質的な被害救済はなされていません。
そのため、この石鹸によるアレルギーの発症問題については、
既に全国各地で被害救済のための弁護団が立ち上がり、
裁判にもなっています。
私も京都の弁護団の一員として活動しています。

Q.裁判ではどういう請求をされているんですか?

A.作られた商品に欠陥がある場合には、
作った会社等がその商品から発生した
損害を賠償しなければならないということを定めた
「製造物責任法」という法律があります。
裁判ではこの法律に基づいて、石鹸を企画開発・販売をしていた会社、
製造していた会社、原因となった成分を製造していた会社に対して、
損害賠償請求がなされています。

Q.われわれ消費者が、こういった被害にあわないようにするためには、
どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。

  
A.今回の事件において、多くの被害者が、まさか石鹸が原因だとは思わず、
原因が不明なまま症状に苦しみ続けていました。
まず、化粧品・石鹸が原因となって食物アレルギーになるということがあるということ、
しかも、それが誰にでも起こりうるものであることを知って下さい。
そして、既にアレルギーの発症例が見られた商品についてはすぐに使用を中止し、
アレルギー症状が出てしまった場合にはすみやかに病院で受診して下さい。

 
Q.それでも実際に被害に遭った場合にはどうすればいいでしょうか。

A.アレルギー被害の詳細な情報については
「リウマチ・アレルギー情報センター」のホームページで見ることが出来ます。

個別の相談を希望される場合には、京都府の消費生活安全センターにご相談下さい。
また、既に裁判になっているケースについては、
直接弁護団へお問い合わせいただければと思います。
弁護団へのお問い合わせは、
けやき法律事務所の伏見康司弁護士にお願いします。

電話番号は、075-211-4643です。

ただし、裁判については既に進行中のため、
遅くとも今年度中には新たな参加を締め切る予定ですので、
被害に遭われた方はお早めにご相談下さい。

このコーナーは,
京都府から京都消費者力向上委員会が委託を受けてお届けしています。

京都消費者力向上委員会は,
・京都府生活協同組合連合会、
・京都生活協同組合、
・コンシューマーズ京都(京都消団連)、
・適格消費者団体 京都消費者契約ネットワーク
以上の団体で構成された「消費者の消費者力が向上する活動を行う」委員会です。

消費者被害にあった場合には,
京都府消費生活安全センターへご相談下さい。

また,適格消費者団体京都消費者契約ネットワークでも
差し止め請求のための情報提供を受け付けています。
詳しくは,各ホームページをご覧ください。
    

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