Consumer Support

20130115

火曜日限定コーナー「Consumer Support」では、
「消費者問題」をキーワードに、専門家や有識者をゲストにお迎えして、
被害の実態・問題点・救済方法をわかりやすくお届けしていきます。
第6回目のテーマは「うらないメールで大金を払わされた!!」です。

  
スタジオには、適格消費者団体京都消費者契約ネットワークに所属されている、
滋賀弁護士会の「黒田啓介」さんをお迎えしました。
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Q.今日のテーマ「うらないメールで大金を払わされた」ですが、
どういった被害ケースがあるんでしょうか?

A.ケータイ電話に,占い無料という広告メールが送られてきて,
これに返信した後,何度も占い師とやりとりをした結果、
クレジットで多額の請求を受けた。というものです。
私の受任した事案では、占い師に、1通メールを送るのに,
1,500円の鑑定料が必要になり,2か月でおよそ34万円の請求を受けたというものでした。
このほかにも,電話で占いをするものもありますが,
今日は,メールの占いについて取り上げたいと思います。

Q.でも、このような占いと比べて,メール占いの何が問題なんですか。

A.まず,占いには,占いの情報を提供するタイプの占いと,
その人のために,実際に占いをするタイプのものがあります。
占いの情報を提供するタイプというのは,星座占いや姓名判断などですね。
星座が分かれば,運勢はみんな一緒になるんですね。

Q.なるほど,星座占いは,雑誌にも載っていますもんね。

A.これに対して,占い師が,実際に占いをするタイプとしては,
手相占い,前世占い,霊感などがあります。
これらは,実際に,占い師が,その人を見て,占いをするわけですね。
ところが,メール占いでは,霊感や,ヒーリングなど、
実際に占いを行うタイプのものであるにもかかわらず,
「あなたの運命が見えます」というような占いをメールでするところが,問題だと思います。

Q.メール占いでは,実際にお客さんと会っていないのに,
「どうやってその人を占うことができるのか?」
これが問題だということですね。実際にどのようなメール占いが送られているのですか?

A.私が見た占いメールには
「あなたに,もうすぐで大金が入ります。そのために必要な方法を教えます」と書かれていました。
気になってしまいませんか。
消費者は,つい1500円を払って
「お金を手に入れる方法はなんですか。」とメールしてしまいます。
ここが次の問題点ですが,簡単には答えは教えてもらえないのです。
占い師からは,
「まず,あなたの悩みは何ですか」とか「大切にしている人がいますか」とか,
関係のないやり取りをさせられてしまいます。
20回くらいそのようなメールをやり取りすると、
ようやく「大金を手にするために,今から2分間一緒に祈りましょう」と回答が来ます。
それで,消費者は,大金のため,と思って,メールで「今祈り始めました」と送り,
消費者が2分後に,また,メールで「今祈り終わりました」と送らされます。

Q.「今祈り始めました」と「今祈り終わりました」というメールにまで

それぞれ1500円もかかるんですか。

A.はい。このほかには,
占い師から「あなたの前世が分かりました。」というメールが送られてきました。
やはり,20回くらいメールをやりとりすると,ようやく
「中世に,恋人と死に別れたお姫様です。その恋人もこの世界であなたを探しています」とか
どうでもいいような回答がくるというしかけです。
そのために,鑑定料を3万円も使っていることになります。
そんなことを聞きたくて,3万円も支払う人はいないですよね。

Q.そうですね。その答えがはじめから分かっていれば,そんなにお金は支払わないでしょうね。
この占いメールは,法律的にはどのような問題になるでしょうか?

A.消費者契約法という法律があります。
この法律では,「契約の申し込み時に,事業者が,消費者に,事実と異なることを言った場合,
消費者は,契約を取り消すことができる。」
つまり,代金を支払わなくてよいという規定があります。
メール占いでは,占い師が,本当に,その人を占っていないのではないか,
あるいは,占い師が,実際は,霊視や前世占いができないのではないか,が問題となります。

Q.どのような被害救済が考えられますか?

A.メール占いの多くは,クレジット決済です。
クレジットが未決済,つまり引き落としを受けていない場合には,
クレジット会社がキャンセルに応じる場合もあります。
最寄りの消費者センター窓口までご相談下さい。
私が受任している事件は,現在,事業者と返金の交渉中ですが,
交渉がまとまらなければ,裁判を行って,占い師を裁判所に呼び出して,
占いができるかどうか,証言台で明らかにしたいと思っています。

Q.われわれ消費者としてはどのようなことに気をつけたらいいですか。

    
A.占いメールの被害にあった人は,50代の女性で普通の方でした。
息子さんからはじめてスマートフォンをプレゼントされて,
ケータイ電話会社から送られてきた公式のメールに載っていた無料広告に引っかかったのです。
メールの広告では,初回無料とか,アクセスしたら商品券がもらえるとか来ると思いますが,
できるだけ,アクセスしないということが大事です。
また,ケータイ会社から来る広告メール自体も解約できます。
自分には必要のない広告を迷惑に感じている方も解約されるといいと思います。
解約方法が分からなければ,ケータイ電話販売店に持って行けば解約手続をとってくれます。

Q.こうして冷静に聞いていると、
メールを返信しなければ大丈夫。自分はひっかからないと思っていても
 
毎日がうまくいかない時は誰にでもあって、
そういう気持ちが弱い時ほど、ひっかかってしまうのかもしれませんね。気をつけたいと思います。

「コンシューマー・サポート」。
このコーナーは,京都消費者力向上委員会が京都府から委託を受けてお届けしています。

京都消費者力向上委員会は,
・京都府生活協同組合連合会、
・京都生活協同組合、
・コンシューマーズ京都(京都消団連)、
・適格消費者団体 京都消費者契約ネットワーク
以上の団体で構成された「消費者の消費者力が向上する活動を行う」委員会です。
消費者被害にあった場合には,京都府消費生活安全センターへご相談下さい。

また,適格消費者団体京都消費者契約ネットワークでも
差し止め請求のための情報提供を受け付けています。
詳しくは,各ホームページをご覧ください。
    

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